「面積比が苦手」という中学受験生の方へ
面積比というと「相似」を連想するかもしれませんが、実は相似を使う前の「底辺比と面積比」が半分以上を締めています。
ですから、相似を学習する前に「底辺比と面積比」に慣れておく必要があるのです。
そこで、この記事では東大卒講師歴20年の図解講師「そうちゃ」が相似を使って「いない」面積比を分かりやすく説明します。
記事を最後まで読んで理解できたら、いよいよ「相似比」に進んで下さい。
目次(クリックでジャンプ)
前提事項
今回の学習に必要な事柄を軽く復習しておきます。
三角形の底辺比と面積比
以上がよく分からない人は関連記事「三角形の底辺比と面積比」を見て下さい。
四角形の分類
四角形の整形過程
四角形のベン図
台形の分割
対角線で分割
例えば台形ABCDを対角線BDで分割すると、高さが同じ2つの三角形△ABDと△DCBができる。
(図)
高さが同じ三角形の面積の比は底辺の比に等しいので、△ABDと△DCBの面積比は上底ADと下底BCの長さの比と等しくなる。
(図)
例えば、AD= cm,BC= cmのとき、△ABDと△DCBの面積比は上底AD:BC= : になる。
台形を見たら、まず対角線で分割してみること
底辺分割を加える
さらに底辺で分割すると、底辺の分割比と等しい比で三角形が分割される。
例えば、
(分割図)
この場合、3つの三角形の面積は : : になる。
(面積比を書きこんだ図)
利用問題
以上を利用して問題を解きます。
例題1(対角線以外での二分割から面積比を求める)
例題2(面積比から底辺の分割比を求める)
例題3(対角線以外での二等分)
平行四辺形の分割
台形よりも単純
対角線での分割
二等分されます。
平行四辺形の面積比の問題を見たら、まずは対角線で二等分してみるのをオススメします。
底辺分割を加える
利用問題
例題1(対角線以外での分割比)
例題2(逆向きの問題)
長方形・正方形
これらは平行四辺形の一種なので、平行四辺形と同じ解き方ができます。
(分割例の図)
(参考)無名四角形の分割
台形ですらない四角形(無名四角形とでも呼んでおく)を対角線で分割すると、対角線を共通の底辺とする、2つの三角形に分けられる。
この2つの三角形はもう一つの対角線を分けたものを含んでいます。
この分けられたもう一つの対角線がそろうように、180°回転させて左右を反転させると、三角形の高さは分けられた対角線の長さの比と等しいように見えますね?(本当は相似の知識が無いと分からないのですが、ここでは感覚でOK)
このように無名四角形を対角線で分けて出来る三角形の面積比は、もう一つの対角線が分けられた比と等しくなります。
この性質は応用問題を簡単に解くのに非常に便利なので必ず覚えておきましょう。
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